中村雅俊 映画初監督『五十年目の俺たちの旅』監督:中村雅俊 企画・脚本:鎌田敏夫 出演:中村雅俊 秋野太作 田中健 岡田奈々 配給:NAKACHIKA PICTURES ©️「五十年目の俺たちの旅」製作委員会 中村雅俊 映画初監督『五十年目の俺たちの旅』
コメント
中村雅俊
カースケ(津村浩介)役/監督
とんでもない事になりました。
50年前に連続ドラマで放送されていた
「俺たちの旅」が映画になるというんです。
もっとビックリする事が!!!
私中村が監督をやります!!
「俺たちの旅」を愛してやまない人達に
感動と懐かしさと切なさを提供したいと思っています。
秋野太作
グズ六(熊沢伸六)役
『俺旅』の映画化の話は以前からチラホラあってね。
旧シリーズの出来があまりに良かったから
「あれを超える作品は出来ないよ。半端なものなら作らない方が良い」
とそのたびに僕は言い続けていたんだ。
      そのせいだろうけど、今回の企画には、
僕は当初、思い切り置いてけぼりを食らってね。
撮入予定もかなり近づいてから
「出る気がありますか?なければグズ六は死んだ事にします。」
なんていうオファーが突然舞い込んだんだ。
ビックリだよ。おまけに監督は中村雅俊だっていうから仰天さ。
いつの間にそんな話が、と思ったね。
それからさらに、脚本の手直しで撮入も延びたりでさ……
色々あったんだ。産みの苦しみかな?
でもね。現場に入ったら、今度は毎日が夢のように感じたよ。
(こんな幸運があるのか、夢なら覚めないでくれ)と
僕は青空仰いで何度も思ったよ。
雅俊君は相変わらずハッピーで側にいるだけで楽しいし、
立派な監督ぶりなんだ。
今のところラッシュ(アラ繋ぎした作品)を見た者の評判も良くてね。
全ては僕の杞憂に終わったんだ。
始めてみれば全て順調、問題なしだったのさ。
      今、僕は、良い作品が出来上がるような予感がしているんだ。
田中健
オメダ(中谷隆夫)役
「俺たちの旅」放送開始から50年目を迎えました。
この50年、いつもどこかで再放送も繰り返されて、
未だに僕は「オメダ」と呼ばれ、「オメダ」に近づき、
家族からは「オメダ化している」と笑われ、呆れられる中で、
鎌田敏夫さんより続編の構想があるからと呼び出されました。
ジーンズに白Tシャツで颯爽と現れた鎌田さんは、
人生の終盤にかかった僕らのストーリーの構想を話してくださいました。
人の本質は変わらない部分と時代と共に変化する部分があります。
長年この作品を愛してやまない方々に、
また、知らない世代の方々へも新たなストーリーを届けられることは喜びでもあり、
模索を重ねた経緯からは正直少々不安も伴います。
スタッフの大半、齋藤光正監督すら亡き今ですが、
中村雅俊君がエネルギッシュに監督もこなしています。
まさしくリアルカースケです。
秋野太作さんも「グズ六」が息づき、
精神的にも大人になられ一番強く葛藤を感じるのは、
岡田奈々ちゃん演じる「真弓」でしょうか。
紆余曲折ありながらもここに至るまで、各方面から様々な応援があり感謝しています。
引き続き映画「俺たちの旅」も大いに応援ください。
岡田奈々
中谷真弓役
当時は私も16歳の高校生でした。
真弓も3人のお兄様たちと再会が実現し、
一気に50年前にタイムスリップ!
まさか、50年後にスクリーンで帰ってこられるとは、、
本当に奇跡のようです。
中村監督の「よ~い、ハイ!」が、心地よく響きます。
撮影はまだまだ続きます。
私も完成をとても楽しみにしています。
昭和、平成の時代を超えて、令和の今日まで続く、
変わらぬ3人の熱い友情の集大成をご覧いただき、
そして令和の真弓も見て下さいね。
鎌田敏夫
企画・脚本
俺たちの旅、このドラマを貫いているのは、生きていくことの切なさです。
人生の岐路にぶつかった時に、激しく葛藤し、強く反発し、
勝手なことを言い合って馬鹿騒ぎしながらも心には相手を思うやさしさがある。
自分の考えが正しく、相手が間違ってる。
そう決めつけられれば人生はどんなにすっきりすることか。
でも、と、彼らはいつも思う。
人生はそんなに単純なものではない。
違う家庭を持ち、違う育てられ方をしてきた人間が、
同じ感情を持つことは難しい。
それがわかっているから簡単に相手を責められない。
相手を思い、その人生を理解しようとするやさしさがないとできないことなのです。
ただあるときには、そのやさしさが心を迷わせる。足を疎ませる。
どっちを向いて生きていくのかわからなくなり激しく対立し、別れ、出会い、また別れ。
そのつど葛藤を繰り返しながら生きていこうとする姿を、
このドラマは描いてきました。その「切なさ」を。
そして五十年目。
ドラマの彼らも年を重ね、それぞれ違う人生を生きて行っています。
葛藤は強くなり、切なさも深くなります。
ドラマの中の人間だけでなく作る側も同じです。
スタッフとキャスト、みんなで紡ぎだす「切なさ」。
それこそが「五十年目の俺たちの旅」だと思います。